生きてみたいって思いたいし、おいしいものはおいしい

どうでもいいことも言葉にしてみたら楽しいかも

古着屋の出会い-後編-

そもそも、あの古着屋、素晴らしかった。品揃えのセンスも、コンディションの良さも、それに対しての良心的な価格も、全てが素晴らしくて、好みドンピシャだった。一度行っただけのくせに、過去イチお気に入りの古着屋だ。

そんな素敵な服と人に出会わせてくれた古着屋と、素敵なプレゼントと思い出をくれた夫婦に感謝を伝えたいと思った。帰宅してすぐ、胸がいっぱいのまま、感謝の手紙と現像したツーショット写真を封筒に入れて、地元のお菓子と一緒に包んで送ることにした。常連さん夫婦の名前も連絡先も聞かなかったので、常連ということをあてにして、古着屋の住所を書く。できるだけ日持ちするお菓子を選んだが、常連さんがどの頻度の常連なのかも分からないので、迷惑にならぬよう「邪魔になるようでしたら処分してください」と添えた。

実は古着屋で店長と常連夫婦の奥様が、病気や体調のことを話していて、夫婦は体調があまり良くないようなことを言っていた。私は会ったばかりの人の身体の話という繊細なところに入り込む勇気はなく、そんな話に入るのも野暮だと思い、気にはなったが何も聞かなかった。しかし帰宅後もそのことが気にかかっていたので、手紙でならと、それとなく、心配している旨を書いた。

そして、あなたたちとの出会いが、私にとって貴重で、とても嬉しい出来事だったと感謝を綴った。

これが12月半ばのことで、荷物が返ってこないからちゃんと届いたということだろう、夫婦は近いうちに来店するだろうか、とたまに考えながら数ヶ月過ぎた。

 

そして昨日、SMSにメッセージが届いたのだ。奥様からだった。送り状に書いた私の電話番号から辿ってくれたのだと思う。「手術や治療やで忙しくやっと古着屋に来れたよ」「お菓子と手紙受け取ったよ」と。よかった。届いたみたいだ。

そして、住所をマップで見てみたよ、とあって、あちらの住所も送ってくれていたので、私もマップで見てみた。海に近い場所だった。車で3分らしい。山に囲まれ海に縁がない田舎育ちの私は、海が近いというだけでなんだかテンションが上がった。

私よりもずっと年上の方だけど、遠い場所だけど、一度会っただけだけど、前から知っている頼れるお姉さんみたいに感じる。だって、私が初対面の誰かとハグして超笑顔でツーショット撮るなんて普段は考えられない。

その写真を見るだけで、なぜか元気になるしパワーをもらえる。自分だけど自分じゃないみたいな、でもこれも自分だって思えるというか。自分の新しい一面に気付けるというか。

よく分からない話になってしまったけれど、初めて会った私にパワー全開で接してくれたことが私には新鮮で、嬉しくて、とにかく楽しかった。また出会えたときも絶対楽しいだろうな。元気でいて欲しい。元気な私で会いに行こう。

 

パジャマパンツ、ゆるゆるで大活躍中。ゆるゆるに合う、しっかりめのトップス探しに、あの古着屋へ行きたいな。片道10時間電車に揺られて。

 

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